貸し事務所を借りる際の注意

貸し事務所を借りるときに必ず注意しておかなければならないことがある。それは、礼金・敷金・保証金や権利金は経費にならないということである。このことは何故か一般的にあまり知られていない。通常、貸し事務所を借りる場合に支払う保証金は六ヶ月分というのが相場だが、この保証金だけでかなりの金額になってしまうことだろう。(地理的な条件もあるだろうが、数百万円になる可能性もある)これらが一切経費に計上できないので、新たに契約を結ぼうとするときには注意をしなければならない。

基本的に貸し事務所の礼金や保証金のような、返還されない代物は繰越資産となり、賃貸期間で均等償却していくようになる。さらに貸し事務所の家賃は、住宅と違い消費税の課税対象になってしまうため、消費税課税業者の会社では、きちんと課税仕入れに計上しておかなければいけない。また勘違いしてはいけないのが、敷金や保証金(償却しない分)が非課税取引になるということ。逆に、礼金や保証金(償却する分)は、課税取引になってしまうので、要注意しなくてはいけない。

貸し事務所は又貸しが禁止されているのだが、業務委託という形式の契約を取り交わして事務所の一部を使わせているケースがあった。このケースでは、実際に独立した会社として営業や仕入れなどを行っている、あるいは売り上げにかかわらず、一定の金額を必ず支払っている、といった業務委託ではなく、あくまで賃貸借だと考えられる場合には、転賃貸という判断をされ、契約違反のペナルティを負うことになってしまう。つまり契約書の記述だけ業務委託としていても、実態が伴わなければアウトになるのである。注意しなければならない。